かわら版

■ 公益法人激動の時代 ■

 令和元年10 月から幼児教育無償化が始まり、保育園を運営する社会福祉法人や幼稚園を運営する学校法人は、保護者や利害関係者からの注目度も高まり、大きな変化に直面することになりました。
 社会福祉法人や学校法人等は、法人税法別表第二に規定されている公益法人に該当します。公益法人は法人税課税上、公益目的事業が課税の対象から除外される等の措置がとられています。
また、「課税の対象となる収益事業に属する資産のうちから公益目的事業のために支出した金額を、収益事業に係る寄付金の額とみなす(法37⑤、令77の3)」とされています。法人税率も19%(年800万円以下の金額は15%(法66③、措法42の3の2①三)と他の法人より低くなっています。
 これは公益事業を営む上での優遇措置ですが、今その事業の運営に大きな影響を及ぼす改革がなされています。たとえば令和2 年から施行される私立学校法の改正により、監事の責任が強化され、財務情報の公表と中期経営計画の作成が義務化されることとなりました。学校法人もより一層の透明性が求められることになったのです。
 また、同時期から働き方改革も本格化します。慢性的な人手不足に悩む公益法人の多い中、この改革は「泣き面の蜂」になる可能性が高く、これまでのやり方では運営が難しくなることも考えられます。この状況に対処するためには、まさしく理事者が経営感覚を持ち、業務の効率化に取り組まなければなりません。
 その多くの課題を解決すべく、会計の専門家による助言を受けながら、企業で行われているような内部統制の整備・運用を進めていくことが急がれているのではないでしょうか。


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