かわら版

■ 「我が国のキャッシュレス決済の動向」 ■

 経済産業省は、ここ数年で、現金を使わないキャッシュレス決済を強く推進しています。
2020年の東京五輪などを控え、訪日客の決済需要への対応だけが狙いではありません。
ビッグデータ分析による消費の活性化効果や少子高齢化で労働力不足に直面する社会全体でキャッシュレス化を進め、生産性を高めていくことなどが背景にあります。

 2017 年6 月に閣議決定された「未来投資戦略2017」において10 年後(2027 年)までにキャッシュレス決済比率を4 割程度とすることを目指すとしています。
ちなみにお隣の国韓国では、キャッシュレス決済比率は、89.1%です。韓国では、実店舗等の脱税防止や消費活性化を目的に、例えば、政府主導により年間クレジットカード利用額の20 %の所得控除や年商 240 万円以上の店舗でのクレジットカード取扱義務付けなどのクレジットカード利用促進策がとられてきました。これに対して、我が国のキャッシュレス決済比率は、わずか18.4%となっております(2015 年経済産業省「キャッシュビジョン」)

 キャッシュレス決済と言っても、そのサービス形態は多様化しています。クレジットカードをキャッシュレス第一世代とすると、交通系のSuica や流通系のEdy 等を中心とする電子マネーは第二世代で、最近注目を集めるQRコードやバーコードを用いたスマホ決済サービスは第三世代と言われています。

 クレジットカードや電子マネーによる決済は、専用の決済端末やネットワーク回線が必要で、端末費用として10万円程度、決済手数料として平均3%強のコストがかかり、さらにカード会社からの入金に日数がかかり、加盟店側のコスト負担が大きく、中小事業者にとっては二の足を踏まざるを得ない状況でした。

 ところがここへきてQRコードやバーコードを用いた第3 世代のスマホ決済では、専用の決済端末やネットワーク回線が必要ないため、日本でのキャッシュレス化の原動力となる可能性が出てきました。さらに、金融業以外の異業種からの参入も相次ぎ、新たな決済手段として積極的に取り入れる動きが急速に広がっています。


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