かわら版

■ 「消費税改正に思う」 ■

 10 月 1 日から消費税法が改正され、消費税率が 8%から 10%になりました。
 ただ、税負担の逆進性(不平等)が起こらないように、食料品等、生活必需品的なものに対しては軽減税率の 8%が適用されることはすでに皆さまご存じのことと思います。
 社会保障制度の充実というより、少子・高齢化が急速に進む日本の社会保障制度を中心とした国家財政の補填という目的での改正ですが、税率改正の前に考えてもらいたいことが消費税に関してはいろいろとあります。
 まずは、免税事業者の存在。課税売上が 1,000 万円以下の事業者(個人・法人を問わず)には消費税がかかりません。そのために、課税売上を 1000 万円以下に抑えている事業者も存在します。それに、基準期間の定めがあって、設立したての資本金 1000 万円未満の法人は、2 年間消費税が課税されず、また、該当する事業年度の売上が 1000 万円を超えていても、2 年前の売上が 1000 万円以下であればその年の消費税は課されないという制度もあります。それを利用して2 年ごとに会社をつぶして新しい会社を設立するような脱税行為も多く発生し、現在では一定の制限が掛けられておりますが。
 また、消費税の課税方式には原則課税と売上高が 5000 万円以下の会社に適用できる簡易課税があり、そのどちらか有利な方を選択できます。
 さらには、売上のうち課税売上の割合が低い事業者、特に土地の譲渡を主とする不動産事業者は経費などに掛かった消費税額を売上に掛かっている消費税額からすべて控除することができず損失が出る一方、逆に輸出割合が多い事業者には益税がでるという不平等があります。
 そして、消費税はあくまでも消費した人が負担するものですが、それを事業者が一旦預かり、それを納付する仕組みになっているので、消費者から預かった消費税を資金繰り等で使ってしまい、納付していない、またできない事業者がたくさんいます。
 消費税を納付していない事業者に対する徴収は厳しく、それで倒産するような事業者もあります。
 このように、消費税はいろいろな特例があり、その仕組みも複雑であるがゆえに、脱法行為(脱税)や未納付事業者はあとを絶たず、思ったほどの税収は稼いでいないということも聞きます。
 消費税の税率を挙げて税収を賄うのもいいですが、免税事業者制度をなくす、簡易課税制度も廃止するなどもっと抜本的な消費税の改正をして、不平等がないように、確実に徴収できる分かり易い税制にしてほしいものです。
 軽減税率だけが、不平等解消でありませんよ!


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