かわら版

■ 「 副 産 物 の 効 用 」 ■

 原価計算を学んだことがある方は連産品をご存知かと思いますが、連産品とは、同一原料を同一工程で加工して,主副の関係がない2 種以上の製品が生産される場合の生産品です。
原油を分留し,化学的精製をして、ガソリン,灯油,軽油,重油などが生産されますが、それが連産品の有名な例です。
 連産品の場合、米の精白工程で得られる精白米とぬかなどとは違って,主副の関係はありませんが、主たる製品・商品の生成過程から生じる副産物の効用について考えてみたいと思います。
 そこで、私の知り合いの経営者から聞いた「おから」にちなんだ話をご紹介いたします。
 その経営者の方は大学時代に豆腐屋さんでアルバイトしていた時に、その工場長から、「豆腐よりもおからの方が栄養的には優れている。そのほとんどが家畜の飼料か産業廃棄物になるのは少し残念だね!」と言われたそうです。
 今では、おからもおいしく調理され、立派なおかずとして、食卓や居酒屋の付き出しで並ぶことがありますが、豆腐屋さんでは、その他にも返品されてきた豆腐をくずして再利用して、がんもどきに作りなおすそうです。
 このおからの例だけでなく、本来の商品製造から派生する副産物が、廃棄処分の対象とはならず、栄養食品など新たな商品として生まれ変わることは日本人の「もったいない」という昔からの気質にも合い、また、環境問題にも配慮したものとして見直されるべきではないかと思います。
 ここで、「おから」に関するうんちくをひとつ。
 「おから」は絞りかすの意味で、茶殻の「から」などと同源の「から」に丁寧語の「御」をつけた、女房言葉のひとつだそうです。
 「から」の語は「空(から)」に通じると忌避され、縁起を担いで様々な呼び名に言い換えられています。白いことから主に関東の方では「卯の花(うのはな)」、関西や東北地方では「雪花菜(きらず)」と呼ばれます。
 寄席芸人の世界では「おから」が「空」の客席を連想させると嫌われ、炒りつけるように料理することから「おおいり(大入り)」と言い換えていたそうです。
 冷ややっこや湯豆腐もいいですが、お豆腐だけでなく、おでんの「がんもどき」や「おから」も食べて、環境に配慮して、健康増進に努めましょう!


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