かわら版

■ 公認会計士監査の動向 ■

 2019 年10 月25 日付けで、金融庁から公表された「監査法人ローテーション制度に関する調査報告(第二次報告)」の主な内容は、以下の通りであります。

(1)パートナーローテーション等の実態調査
 監査補助者として長く監査チームに所属していた者が引き続き業務執行社員に就任するなど、「新たな視点での会計監査」という観点から適切でない事例も一部に見られたとの指摘があります。

(2)監査法人の交代に関する実態調査
 監査法人の交代を行った企業へのヒアリング結果等について記載されています。監査業務の引継ぎに当たっての監査調書のコピーの制限については、疑問が呈されています。

上記の公表を受け、同日に日本公認会計士協会(以下、「協会」という。)会長声明が公表されています。

(主なメッセージ)
(1) 協会では、独立性を強化するための施策として、2018 年4 月に「独立性に関する指針」を改正し、業務執行社員等のローテーションを強化するほか、監査補助者の長期関与による馴れ合い等についても検討し、必要に応じてローテーションを行うなどのセーフガードを適用することを求める(チームメンバーのローテーション)。
(2) 本規定の適切な運用によって、監査人の独立性の外観を保持して監査の信頼性の基礎を確保することにより、「新たな視点」(フレッシュ・アイ)での監査と被監査会
社に関する「十分な知識と経験」を活かして高品質な監査の実施につなげることが公益に資する。

 チームメンバーのローテーションフレッシュ・アイは、協会が導き出した監査法人ローテーションへの対抗策であると考えられます。日本の監査業界では、ローカルルールとも言えるチームメンバーのローテーションとフレッシュ・アイが、監査法人ローテーションよりも優れていることを実証していくことが今後求められることとなります。マニュアル監査の弊害を打破し、かつ無駄を排除し、それぞれの創意工夫により深度ある監査を行うことが、これまで以上に求められるものと考えられます。


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