かわら版

■ 所得税・相続税の申告の適正性確保の制度いろいろ ■

 平成26年1月より「国外財産調書制度」
 平成27年7月より「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」
 平成28年1月より「財産債務調書制度」 がそれぞれ施行されています。

1. 「国外財産調書」提出対象者
居住者(非永住者の方を除きます)の方で、その年の12月31日において、その価額の合計額が 5,000 万円を超える国外財産を有する方です。

2. 「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」の対象者
国外転出時において、次の(1)及び(2)のいずれにも該当する居住者の方です。
(1) 所有等している有価証券等の価額の合計額が 1 億円以上であること。
(2) 原則として国外転出をする日前 10 年以内において国内に 5 年を超えて住所又は居所を有していること。
国外転出時課税の対象者となる方は、国外転出時に所有している有価証券等の含み益に所得税が課税され、所得税の確定申告等を行う必要があります。

≪注意をしなければならない点として≫
国外に居住する親族等へ該当する資産の贈与等を行う時、また、国外に居住する相続人が相続又は遺贈により取得する場合にも被相続人が譲渡としたものとみなし、その含み益に所得税が課せられることです。
≪国外転出時までに納税管理人の届出をした方には納税猶予制度もあります≫

3. 「財産債務調書」の提出対象者

その年分の所得金額が 2,000 万円を超え、かつ、次のいずれかに該当する方です。
(1) その年の 12 月 31 日において財産の価額の合計額が 3 億円以上。
(2) その年の 12 月 31 日において国外転出特例対象資産(上記 2(1))が 1 億円以上。

国外財産調書、財産債務調書は時価で詳細に作成しますので納税者にとって大きな負担になる作業ではありますが、ご自分の財産をきっちり把握するいいチャンスでもありますし、当該調書に記載のある財産又は債務に関して、所得税・相続税の申告漏れが生じたときに過少申告加算税等が5%軽減されるというメリットがあります。
提出しないと、思わぬペナルティも待っています。


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