かわら版

■ 歳を取ってからの引っ越しと税金 ■

 よく人生 100 年時代と申しますが、80 歳に近づくと必ず人間足腰が弱まり、今まで住んでいた戸建てのマイホームも、階段やら段差やらが煩わしくなります。こうした場合、戸建てを処分して、住み易そうなバリアフリーのマンションに引っ越そうかという話になります。

 この場合、マイホームが建っている場所によっては、非常に高額で売却出来る場合があります。特に、親から受け継いだ都心の路面商業地に住んでいたりすると、小さな面積であっても直ぐに何億円となります。

 土地や建物を売却すると、税務的には、譲渡所得税という税金が課されます。5 年以上住んでいるマイホームを売ると、売却額から簿価を差引いた売却益に対して、15%の税金が掛かります。多くの場合、数十年もその土地に住んでいる訳ですから、簿価は数万円というケースもあり、売却額がほぼ売却益になって、多額の税金を納めなければなりません。

 これを避けるための良く知られている制度が、マイホームを売ったときの特例という制度です。マイホームを売ったときは、売却益から 3,000 万円まで控除出来るのです。売却益を3,000 万円少なく出来るのですから、大きな節税です。自分が住んでいる家屋や土地を売ることが条件です。

 これに加え、マイホームを売ったときの軽減税率の特例という制度もあります。10 年以上住んでいるマイホームを売ったときは、6,000 万円までの売却益に対し、税率が 15%から10%に減額されるのです。5%も節税になります。

 ですが、さらに有利な制度は、共有のマイホームを売ったときの特例という制度です。共有のマイホームを売ったときには、共有者一人につき、さらに 3,000 万円までの控除が、認められるのです。但し、土地ではなく家屋を共有していることが条件です。

 この制度を活用できると、売却益はぐっと抑えられます。年を取ってからマイホームの売却を検討している方は、家屋を共有されていると有利です。


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