かわら版

■ 「オリンピックと報奨金と課税関係」 ■

 平昌冬季五輪スピードスケート女子で金メダル2個を獲得した高木菜那選手は、所属する日本電産サンキューの親会社の日本電産から報奨金4000万円、また日本オリンピック委員会(JOC)と日本スケート連盟からもそれぞれ1000万円が贈られ、合計6000万円の報奨金を受取られたそうです。JOCやJOCの加盟団体からの報奨金は、法律により非課税とされますので、日本電産からの報奨金の4000万円が課税対象で一時所得となります。

 またオリンピックではありませんが、今年の東京マラソンで設楽悠太選手(東洋大学卒 現ホンダ所属)が日本新記録の2時間6分11秒で日本勢最高の2位に入り、16年ぶりに日本記録を更新されました。それにより、日本実業団陸上協議連合から1億円のボーナスと東京マラソンの主催者から準優勝賞金400万円と日本新記録のボーナス500万円の合計900万円が贈られたので合計は1億900万円です。設楽選手の場合は全て課税で一時所得です。

 そこで報奨金1億円に掛かる税金を計算してみます。
 【報奨金 1億円】
 <一時所得の金額計算>
 (1億円-50万円)×1/2=4,975万円
  所得控38万円(基礎控除のみとする)
 課税所得 4,937万円
 <税金の額>
 所得税及び復興特別所得税  17,786,300円
 住民税       4,944,500円
 合計     22,730,800円
 手取り金額 78,269,200円となります。

 マラソンの日本記録は今後も更新されるたびに日本実業団陸上協議連合から1億円が支払われるそうで、設楽選手が東京五輪で再度日本記録を塗り替えると、また1億円がもらえます。そうなるとオリンピックでの報奨金ですので非課税になりそうですが、日本実業団陸上連合はJOCに加盟していないらしく、現状では課税になるようです。JOCに加盟している団体か否かで手取りが2000万円以上も変わってくるのですから、記録を狙える選手の立場からすれば、できれば加盟してほしいところでしょう。


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