相続かわら版

最近の相続事情

~相続争いをなくすには~

 近年、相続税の申告に際し、係争事件となるケースが増えてきているように思われます。
少し前までは、「相続でもめるほどの財産があれば」などとお金持ちの話で他人事のように思われていたのが今は身近な話に変わってきています。
 「自分の子供に限って相続でもめるようなことはない。みんなでうまく分けてくれるよ」と、お父さんから伺って、遺言書を作らないでいた結果、後日お母さんが「どうしてこんなことになってしまったのか」とお嘆きになるケースも増えてきました。
 その要因として、相続税の課税標準が引き下げられたことが挙げられるでしょう。さらに、相続財産に対する意識が一般に浸透してきていることも、一つの要因でしょう。
 しかし一番の要因は、世代間のギャップかもしれません。一方で、団塊の世代といわれる年齢以上の人は、家社会の中で生活し、教育を受けてきました。
親兄弟・親戚の関係が強く世間体を大層気にする風潮が残っています。他方で、その後の世代は核家族の中、世間体をあまり気にしなくてよい環境で生活し、教育を受けてきました。その結果でしょうか、相続財産は子供(相続人)に法律で認められた、当然の権利であるという意識が強いように思われます。
 いざ相続が始まると、このような旧世代の被相続人(親)と新世代の相続人(子供)の意識のギャップが、親子関係・兄弟の関係を悪くしてしまうのかもしれません。
 自分が築いた財産を誰に相続させるかまで決めて、相続人に納得させておくことで、後の争いを無くし家族の平安が確保できます。遺言書を作るだけでは足りません。ご自身の意思をお子さんたちに納得させる迄が、相続させる側の務めです。納得することで、相続人となるお子さんのご両親に対する態度も今まで以上に良くなるかも知れません。遺言書は何度でも書き直しができます。一番新しい日付のものが有効となります。状況の変化を考慮して書き直すことも必要です。
 今一度、信頼できる公認会計士や税理士と共に、相続について考えてみて下さい。


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