相続かわら版

貸家建付地の留意点

空室期間は 1 か月程度か -最近の採決事例等を踏まえて-

 貸家建付地とは、貸家の敷地の用に供されている宅地です。また、「貸家」とは、借地借家法に係る借家に対する保護規定の適用対象となる家屋の賃借人が有する賃借権(これを「借家権」と言います。)の目的となっている家屋をいいます。そのため、使用貸借契約には適用がありません。
 貸家建付地の価額は、次の算式で求めた金額により評価します。
 貸家建付地の評価=自用地としての価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

 上記算式における「賃貸割合」は、貸家の各独立部分(構㐀上区分された数個の部分の各部分をいいます。)がある場合に、その各独立部分の賃貸状況に基づいて床面積の割合によって計算します。 戸建て住宅には、「各独立部分」という概念がありませんのでこの「賃貸割合」は適用されません。ゼロあるいは1 になります。
 なお、アパート等の「賃貸割合」について、タックスアンサーでは、以下の要件が規定されています。

 1 各独立部分が課税時期前に継続的に賃貸されていたものであること。
 2 賃借人の退去後速やかに新たな賃借人の募集が行われ、空室の期間中、他の用途に供されていないこと。
 3 空室の期間が、課税時期の前後の例えば1か月程度であるなど、一時的な期間であること。
 4 課税時期後の賃貸が一時的なものではないこと。

 上記1の要件から課税時期において新築で賃貸が開始していない物件は対象外となります。

 貸家建付地の賃貸状況の確認は慎重に行う必要があります。


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