かわら版

■ 100年続くということは ■

昨年、関西に本拠地を有する某歌劇団が創立100周年を迎え、
マスコミで取り上げられました。
一口に100年と言っても、エンターテイメント集団が
100年間続くことには秘訣があります。
企業の経営者も、少し異なる観点で歌劇団の長寿の秘訣を知ると、
自社に応用出来るかもしれません。
歌劇団に注目すべき制度として、構成する各組に
トップスター制度というものがあります。
トップスターとは組を代表する顔であり、
全ての作品はそのトップスターの魅力を最大限引き出すために制作されます。
即ち、
①劇団の組織は、年功序列を基礎とした上下関係の組織であり、
基本的には年次が舞台上の役付等の全ての待遇を決めます。
②年次とは別に、スターと呼ばれる将来の幹部候補生が、
持ち前の華やかさやファンからの人気等を基準に抜擢されます。
③スターは三番手スター、二番手スターと階段を昇りつつ、
トップスターを支えて盛り上げる役割を担います。
④トップスターは、組の顔として、就任から退任までその組を統率し、
ファンを魅了するとともに、組運営に対する責任も負います。
⑤トップが退任すると、次期トップたる二番手スターに引き継がれ、
新たなトップは、組を自分の独自色で統率していきます。
こうした組織の継続においては、ファンという顧客層の維持と、
円滑な人事関係の維持とが何よりも大切となります。
絶えず二番手スターを準備して置くことによって、
トップと二番手の属人的関係を舞台に引出し、トップスターのファン層を
二番手のファン層に取り込むことを可能にさせています。
さらに、二番手は現トップの持つスター性を現トップの脇で支えることで、
次期トップとしての心構えや組引率のノウハウ、
ファンへのアピールの仕方等を学び、円滑な組経営の仕方を引き継いでいくのです。
歌劇団が続いてきた秘訣は、
会社の社長の座を次期社長に引き継がせる秘訣と重なるようです。
対外顧客関係と社内人事関係を上手に引き継ぐことができれば、
歌劇団同様100年続く企業となることが出来そうです。


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