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平成19年度減価償却制度改正

1.概要
平成19年度の税制改正の重要なポイントとして減価償却制度の見直しがあります。今回の改正で我が国の減価償却可能額が先進主要各国と同水準になります。

2.内容
1. 残存価額、償却可能限度額の撤廃
改正後は平成19年4月1日以後に取得した減価償却資産について耐用年数経過時に簿価1円だけを残してその取得価額を償却費として損金計上ができます。また、平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産についても、償却可能限度額部分を償却可能限度額まで償却した後に簿価1円を残して5年間で均等償却することができます。

2. 250%定率法
定額法の償却率を2.5倍した率を償却率とする定率法により償却費を計算し、この償却費が残存年数による均等償却の償却費を下回る事業年度(特定事業年度という)から残存年数による均等償却に切り換えて、耐用年数経過時に1円まで償却する方法をいいます。

3. 一部資産の法定耐用年数の短縮
フラットパネルディスプレイ製造設備等の一部資産について、法定耐用年数が短縮されます。

3.実務への影響
1. 投下資本の早期回収
投下資本が早期に回収されることで、企業の設備更新が容易となります。特に、耐用年数が短い固定資産については、それが顕著となります。

2. 減税効果
償却可能限度額が取得価額の5%から実質1円になることにより損金計上額が増加し、税負担が減少します。ただし、減価償却費の増加により、赤字基調になる法人にとっては厳しいものとなり、企業間格差が拡大すると予想されます。

3. 固定資産の管理
減価償却手続きが複雑になります。具体的には、新旧の減価償却方法の区別、資本的支出を行なった場合の取り扱いなど、減価償却資産に係る情報の正確な管理が今まで以上に必要になるといえます。


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