かわら版

四半期損益計算書の3か月情報の開示に経過措置を求める声

 企業会計基準委員会(ASBJ)は、12月25日まで意見を募集していた四半期会計基準案についての検討を開始しました。現時点のところ、四半期決算手続の表現の修正などにとどまり、公開草案からの大幅な変更はない見込みです。ただ、四半期会計期間(3か月情報)の四半期損益計算書の開示に関する経過措置を求める声が高まっています。
公開草案からは経過措置が削除
 四半期会計基準専門委員会が1月11日に開催され、公開草案に寄せられた意見を受けての対応を検討しました。
 まず、一番の議論となったのは四半期損益計算書における3か月情報の開示の経過措置についてです。四半期損益計算書については、「3か月ごとの情報」と「期首からの累計情報」の2つを平成20年4月以降開示することになっています。この点については、現在、多くの上場企業が期首からの累計情報のみを開示していることを考慮し、「3か月ごとの情報」については、一定の経過措置を設けることが公開草案の検討当初は検討されていました。
 しかし、すでに国際会計基準や米国会計基準で四半期会計基準が導入されている現状を鑑みた金融庁が経過措置を認めない方針を示し、削除されることになりました。
金融庁は経過措置を認めず公開草案に対しては、日本経団連や生保協会などから経過措置を認めるべきとの意見が寄せられています。会計基準等の確定後、企業内での大規模なシステム対応などの準備期間が必要との観点からです。委員のなかからも、四半期会計基準以外の会計基準が導入されることが予定されているため、企業の事務負担が大きいとの意見がありました。
 しかし、金融庁では、現時点でも経過措置を認めない方針は崩していません。また、企業会計基準委員会の事務局も四半期報告制度に関する事項であるため、金融庁の判断を尊重する考えであることを明らかにしています。
四半期決算手続の表現の修正などその他の点については、特に議論が対立している状況はなく、公開草案から大きな変更が行われる可能性は低いと考えられています。たとえば、会計基準案40項・44項に示されている四半期決算手続の表現の修正やリース会計基準の見直しに伴い適用指針案81項を修正することなどが予定されています。また、四半期株主資本等変動計算書を求める意見や適用時期の先送りなどを求める意見もあったが、公開草案どおりとなりそうです。四半期株主資本等変動計算書については、四半期開示の定着している米国でも義務付けられていないことなどを理由としています。


かわら版