かわら版

相続税50年ぶりの改正予定

後継者が相続する一定割合の株式に係る相続税を80%納税猶予することを目玉とする「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」が、平成20年10月より施行される予定です。

また上記の改正にあわせて、来年度の平成21年度税制改正では、相続税の計算方式を「遺産取得課税方式」とすることを検討するなど総合的な見直しも予定されています。

現行の税制では、財産を取得した相続人に申告漏れがあった場合には相続税の総額が増加するため、申告漏れとは無関係の他の相続人にも追徴課税が
発生します。また小規模宅地の減額特例や今回改正された株式の納税猶予をうける場合には、相続税の総額が減少するため、減額特例等を受ける相続人以外の相
続税額も軽減されます。

このように現行の税制では、同じ財産を相続しても相続税に差が生じるため公平性にかけるとの議論から改正がなされます。

また相続税収(贈与税も含む)は、平成4、5年度に3兆円あったものが平成17年度には1兆2千億円と大幅に減少し、また相続税の課税割合も死亡者100人中、昭和62年の7.2人から平成17年度には4.2人と大きく減少しています。

この原因は、バブル期以降の地価の下落や基礎控除の拡大および最高税率の引き下げによるものと思われます。

平成21年度の相続税の改正では、基礎控除、配偶者控除、超過累進税率など課税範囲の拡大を目的として大幅な改正がなされ相続税の税収の確保がなされる見込みです。

今回の改正は昭和33年以来50年振りの大改正になります。「遺産取得課税方式」の詳細は平成20年12月の税制改正論議で明らかになります。今後の相続対策に大きな影響を与えるものと思われます。


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