かわら版

■ 厳しい時代のキーワード ■

早いもので新年を迎えました。
昨年、毎年恒例の「流行語大賞」が発表されました。
大賞は、「なでしこジャパン」。ここから、2つのキーワードが見えてきます。
それは「予想外」と「努力は報われる」。
この2つが相まって、人々の心を動かしたのだと思います。
昨年は東日本大震災やタイの洪水等、人間の力では、食い止めることができない天災により、生活や経済
活動に甚大な被害が生じました。
そんな中、なでしこジャパンは、今までクローズアップされなかった存在でしたが、日々地道な努力を重ねて
きた結果、世界一に輝きました。
この努力が報われたのです。
会社経営でも、努力が報われる体制を作らなければなりません。
ある経営者が「スコアを付けないボーリングなんて、面白くもなんともない。
部門別の採算表をつくって、みんなで努力して高い山を目指そう」と経営会議で訴えました。
ボーリングのルールは、誰もが知っています。
高いスコアを出すためには、どのような戦略で戦えばよいのか誰にでもわかります。
部門別の採算表を作る際にも同じことが言え、社内売買のルールや経費の配賦方法等は、全社員が納得した
ものでなければなりません。
しかし、部門間で利害が対立することもありますので、徹底的に議論を戦わせた上で、ルールを築き上げるの
です。
自らが納得したルールに基づいているので、採算を上げる方法がよくわかり、それに向って努力ができるの
です。
部門別採算制度を用いて、業績を上げている中小企業の多くは、年度初めに経営計画発表会等、全社員で
記念行事を行っています。
その際、部門別採算で成績を上げた社員を主役にする舞台を作ります。
がんばった社員にスポットライトを当てて表彰し、努力は報われるというしくみを作るのです。
このしくみを構築している工具のメーカーの経営計画発表会で、中堅社員が表彰されました。
彼は、製品に対するお客様の要望アンケートを取り、意外にもランキング5位の要望を製品化し、ヒット商品を
生み出しました。
彼に「どうして一番要望の多かったものではなく、5番目の要望を採用したのですか」と尋ねたところ、
「他社と差別化することが必要だと思い、誰もが考えることではなく、希少な意見からヒントを得た方がいいと
思ったからです」と答えたのです。
社員の努力が報われる全員参加経営を実践し、お客様に予想外の「感動」を与えられれば、厳しい時代も乗り
越えることができるのではないでしょうか。


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