かわら版

■ 民法改正・・・消費者と中小企業の保護を強化 ■

法制審議会(法相の諮問機関)の民法部会が8月、
消費者や企業の契約ルールを定める債権分野の抜本的な改正に向けて
最終案をまとめました。
法務省は来年の通常国会への民法改正案提出を目指しています。
①法定利率の引き下げ
現行年5%の固定金利を年3%に引き下げ、
その後は3年ごとに見直す変動制の導入を盛り込みました。
日本損害保険協会の試算によると、生涯の平均賃金が月額40万円で、
妻と子供1人を扶養している男性(27)が交通事故で死亡した場合、
遺族が受け取る損害賠償額は5,560万円から
7,490万円に1,930万円増えるといいます。
賠償金は被害者が将来得られるはずだった収入の合計額から、
法定利率に基づき、働けたはずの期間の収入の利息を差し引いて
算出する仕組みのため、法定利率が下がれば賠償金は
増えることとなります。
このため、損保会社は支払う保険金が増えるので、
自動車保険などの保険料は上がる可能性があります。
②連帯保証制度の見直し
中小企業融資では、経営者以外の第三者が連帯保証人となり、
多額の借金を背負って生活破綻に追い込まれる事態が少なくありません。
改正原案では家族など経営者以外の第三者が個人で保証人になる際は、
公証人が立ち会い、自発的な意思を確認することを条件としました。
③時効
現行では、飲食店のツケは1年、病院の診療代は3年などバラバラですが、
これを5年に統一してわかりやすくします。
④欠陥商品
例えば、購入した住宅にシロアリ被害があったり、
耐震性に問題があった場合に、現行では契約解除か損害賠償しか
請求できませんが、改正原案では、修理や引き換え品の請求も可能にしました。
その他改正原案ではマンションなどを借りた時の敷金の返還のルールも定め、
貸主に契約終了時に敷金を返還するよう義務付けるとし、
経年劣化による補修費分は貸し主の負担としました。
また、賃貸契約の際、保証人が負う賠償の限度額も定めることとしました。


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