かわら版

■ 非居住者等からの不動産購入時の源泉徴収義務 ■

日本の会社が従業員に給与を支払う時に源泉徴収をしなければならない事は常識ですよね。
給与や支払配当金や弁護士報酬だけではなく、他にも色々なものがあります。
滅多にないことですが、知らないが為にトラブルになりやすい事があります。
それは非居住者から不動産を購入する場合です。
非居住者とは、日本人ではないという意味ではありません。
日本国内に住所がなく、且つ、現在まで引き続いて1年以上日本国内に
居所がない人のことを言います。
例えば、日本人であっても、海外の支店等で勤務している場合には、
非居住者とされます。
非居住者が所有している土地・建物を、日本の法人や日本の居住者が
購入する場合は買手側が源泉徴収をする必要があります。
買手側が源泉徴収をするという事は、
通常の日本国内では不動産売買では無いので、うっかりしやすい事項です。
例えば、日本の法人や居住者が1億円で不動産を購入しようとすると、
売主が日本の非居住者の場合は、買主は1億円のうち89.79%相当額
(8,979万円相当)を代金として相手に支払い、
残りの源泉徴収した10.21%相当額(1,021万円相当)については買主が、
その代金を支払った翌月10日までに税務署に納付する事になっています。
もし、この源泉徴収を忘れていた場合でも、源泉徴収漏れとして買手が
税務署に納税しなければなりません。
ただし、不動産の売買金額が1億円以下で、且つ、買主たる個人が、
自分たちの居住の住まいの為に用いるものであれば
源泉徴収の必要がないとされています。
従って、個人の自己の使用目的であっても、1億円を超えていたり、
あるいは、賃貸用の物件であったりする場合は源泉徴収が必要になります。
尚、不動産取引の場合には手付金が多いのですが、
それらが不動産の譲渡対価に充てられる場合には、
それぞれの支払時に源泉徴収をする必要があります。
不動産仲介会社も見逃す事があります。
非居住者との取引は滅多にない事でしたが、
最近のように不動産を外国人が取得していると、
これから増えてくることでしょう。
トラブルの元にもなると思いますので気を付けてください。


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