かわら版

■ 自動車産業 ■

三菱自動車の軽自動車燃費偽装で三菱自動車への信頼は大きく揺らぎ
会社自体の存続はいかにといった状況でしたが、間髪をいれず、日産自動車
がおよそ2,000億円を投入して三菱自動車を支援することになりました。
この一件に限らず、自動車産業は再編が加速していく様相を呈しております。
自動車産業と家電産業とは、戦後の日本経済を支えてきた産業です。
家電産業においては、かつては、パナソニックなら「ナショナルのお店」、
日立なら「日立のお店」、東芝なら「東芝のお店」、といったように、
各家電メーカーが代理店(ディーラー)を抱えて家電製品を販売してきました。
ヤマダ電機やエディオンなどの家電量販店が出てくると、そこではパナソニック
であろうが、日立であろうが、東芝であろうが、どのメーカーの製品も扱うため、
次第に代理店が消滅していき、各社は価格競争に凌ぎを削ることになりました。
それがさらには、中国、韓国のメーカーにも追い上げをうけ、日本の家電産業
は厳しい状況に置かれることとなりました。
そして、このような状況下で、シャープの経営不振、そして台湾の渤海による
買収、また東芝の不正会計が発生しています。
一方、自動車産業は、自動車メーカーを頂点とした系列会社を組織化すると
ともに、販売網は各メーカーの専属ディーラーでしっかり固めて販売をしてい
ます。
自動車の量販店が出てこないのは、自動車の価格が大きく、各メーカーの在庫を
多く抱えることができないからでしょう。
この自動車メーカーの専属ディーラーの固い結束により、自動車の販売価格は
家電製品のように大きく値崩れをすることなく、さらにエンジンの開発により、
いろいろなバリエーションの自動車を世に送り出すことで価格を維持するだけで
なく、価格を大きく引き上げています。
また、自動車産業はすそ野が広く、小さなねじからタイヤ、シートまで関連
メーカーが関係していて、自動車メーカーがくしゃみをすれば、系列部品メーカー
等は風邪をひき、日本経済は肺炎を引き起こす状態になります。
リーマンショック時も日本では自動車産業依存型の経済が、日本経済のもろさを
露呈したことは記憶に新しいところです。
現状でも、日本経済をけん引しているのは、やはり自動車産業です。
日本のみでなく、世界的に経済動向が低迷し、先行きが不透明な現在、一つの
産業に依存するのは危ういのではないかと思いますが、如何でしょうか?


かわら版