かわら版

■ 所得税配偶者控除の行方 ■

 9月から始まった税制調査会では「働き方の選択に対して中立な税制の構築」を主眼として配偶者控除の在り方が検討されています。
 所謂103万円の壁は現行の配偶者特別控除によって税制としては解消されているものの依然として「意識の壁」は根強く、また「二重の
控除」が生じているという指摘もあります。
これを受けて過去の税制調査会では下記の観点から配偶者控除の在り方についての検討がなされてきました。
・配偶者がいることに対する税制上の配慮の必要性をどう考えるか、さらに、配慮を行う場合にはどのような考え方に基づくべきか。
・特に若い世代を中心とする「結婚し子供を産み育てようとする世帯」に対してどのような配慮をおこなうか。
・所得の再配分機能をどのように回復するか。
 我々がいまいちど立ち止まり考えておきたいことは、出生率の低下による急激な少子化によって引き起こされる社会環境の変動が急速に進
展しつつあり、それを緩和する方向で何らかの打開策を見つけることができないかということだと思います。
 グローバル化の進展やテクノロジーの進化により雇用環境は激変し、格差が社会問題化するなかで、子育てに必要な多大な時間と労力そし
て資金を各人が同時に準備することには相当な無理があります。 格差問題を大胆に是正し、さらに社会全体で子育てにおけるコストを大胆
に負担することを進展させることがこれからの税制の重要な役割ではないでしょうか。
 配偶者控除の在り方の検討にあたっては総括的な税制の役割を視野においた総合的な判断が待たれるところです。


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