かわら版

■ 「協争の時代」から「統合」へ ■

 少子高齢化がこれから加速度的に進んでいきます。それにより、労働生産人口も減少して参ります。最近、よく問題となっているのが物流
です。
 アマゾンをはじめとするネット通販、eコマースによって、私たちは店舗に行かなくても、インターネットで注文して早ければ翌日に必要
なもの、欲しいものを手に入れることが出来ます。それは日本の物流システムが支えているからです。
 物流とは決まった物を、決まった場所に、決まった時間に届けることですが、そこでは、システムの要素だけではなく、物を実際に運ぶと
いう行為が必要です。そして実際に物を運ぶのは人です。今、物流に携わる人が不足しています。
 そこで、メーカーでも商品を滞りなく消費者に届けるために、競合するメーカー同士で、物流統合を進めています。最近では、ハウス、カ
ゴメ、味の素といったメーカーが共同の物流システムを利用して、人手不足による物流リスクを回避する方針を打ち出しました。
 このような、ライバル企業同士の協業は物流の分野だけではなく、例えば、自動二輪では、ホンダとヤマハが原付バイクの開発及び生産
で、共同開発、共同生産していく方針を打ち出しています。
 このように、少子高齢化による、人手不足に対応していくために、ライバル企業同士が、互い協力できるところは協業し、一方で競い合っ
ていく「協争の時代」に入っています。
 このような流れが進んでいくと、人口減少による過当競争を避けるために寡占化してきます。既に、銀行、証券、保険といった金融関係で
は統合が進んでいますし、それ以外の分野でも、次々と事業統合、企業統合が進んでいます。
 今後、労働生産人口、消費人口が減少していけば、「協争」から「統合」への流れは必然かもしれませんが、このような寡占化と各企業の
競争を前提とする競争市場の下での、消費者の利益をどのように調和させていくかは、これからの重要な課題となってきます。


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