マイナポイントの付与等により交付率が上昇傾向にあるマイナンバーカードですが、労働保険・社会保険分野での活用も進められておりますので一部ご紹介します。
◆健康保険証として利用
マイナポータルから申込みを行うことで、マイナンバーカードを健康保険証として利用することができます。
メリットとしては、①転職時等に保険証の切り替えが不要 ②過去に処方された薬剤等の情報が記録・閲覧可能 ③医療費通知情報を管理可能 ④限度額適用認定証がなくても、限度額を超える支払いが免除される等があります。
ただし、マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、医療機関や薬局が利用対応し、カードリーダーを導入する必要がありますので、現時点ではすべての医療機関及び薬局で利用できるわけではありません。
※現行の健康保険証については、令和6年秋を目途に廃止となる予定です。
◆公的受取口座の登録
マイナポータルから公的受取口座を登録することで、年金、児童手当等を申請する際に、口座情報の記入や通帳の写しなどを提出する必要がなくなります。今後、健康保険の傷病手当金や出産手当金、雇用保険の基本(失業)手当や育児休業給付金等も順次対応予定です。
※公的受取口座の登録をもって、給付金の申請が完了するわけではありません。
給付金の申請は別途必要になります。
◆失業認定手続き
ハローワークでの失業認定の際、令和4年10月1日以降に受給資格決定が行われた方は、希望により、マイナンバーカードによる本人認証を活用することで、受給資格者証に貼付する写真や、失業の認定ごとの受給資格者証の持参が不要になります。
・失業認定の流れ
通常
①ハローワークに離職票などの必要書類と顔写真2枚を提出し、受給資格の決定を受ける。
②雇用保険説明会で受給資格者証が交付される。
③認定日ごとに受給資格者証(顔写真付き)を提出し失業の認定を受ける。その際、処理結果が印字された受給資格者証が返戻される。
マイナンバーカードを活用した場合
①ハローワークにマイナンバーカードを持参のうえ、離職票などの必要書類を提出し、受給資格の決定を受ける。(この時、受給資格者証に貼付するための顔写真2枚は不要)
②雇用保険説明会で、受給資格者証(全件版)が交付される。
③認定日ごとにマイナンバーカードによる本人認証を行い、失業の認定を受ける。
その際、処理結果が印字された受給資格通知(最新処理状況版)が交付される。
※1 マイナンバーカードによる本人認証は、ハローワーク職員の指示に従い、ハローワークに備え付けられたタブレット端末で利用者証明電子証明書の4桁のパスワードを入力することにより行われる。その後、出力されたバーコード用紙を窓口へ提出。
※2 ハローワークから交付された最新の処理状況が印字された受給資格通知を提出することで、※1を省略することが可能。ただし、この場合でも本人確認のためにマイナンバーカードの持参及び窓口での提示が必要。
注意点として、マイナンバーカードを活用した失業認定等の手続きを希望した場合、それ以降、原則として受給資格者証等により失業認定等の手続きに変更することはできません。また、タブレット端末にパスワードを入力する際、3回連続でパスワードを誤って入力するとロックがかかり、住民票がある市町村の窓口でパスワードの再設定の手続きが必要となります。
現時点では、従来どおり健康保険証の利用や給付金の申請を行うことも可能ですが、マイナンバーカードを利用することで、申請を簡素化する等のメリットもありますので、興味のある方は活用されてみてください。
デジタル庁ホームページ
「マイナポータル トップページ」
こちら
厚生労働省ホームページ
「マイナンバーカードの健康保険証利用について」
こちら
デジタル庁ホームページ
「公的受取口座登録制度」
こちら
厚生労働省ホームページ
「マイナンバーカードで失業認定手続きができるようになります」
こちら