医療福祉経営通信

中央社会保険医療協議会の最新情報

平成23年3月2日に中央社会保険医療協議会において、「平成22年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査」の平成23年度実施予定の特別調査の進め方(実施時期や調査結果等の承認、速報に関するスケジュール等)について、並びに平成23年度調査として実施する項目の概要について議論されています。

同協議会では、平成22年度の診療報酬改定後に「平成22年度診療報酬改定の結果検証項目について」に基づき、以下の通り『重点課題』と『4つの視点』の観点から特別調査が必要とされ、11項目の内5項目は既に平成22年度調査で実施されました(下線部分)。
平成23年度実施予定の特別調査では、22年度に未実施であった項目に加え、後発医薬品の使用状況調査の項目が追加され、調査実施が予定されています。

1.重点課題
(1)救急、産科、小児、外科等の医療の再建
新生児集中治療や小児救急医療の評価、急性期後の受け皿としての後方病床機能の評価など、救急医療の充実・強化のための見直しの影響
(2)病院勤務医の負担の軽減(医療従事者の増員に努める医療機関への支援)
◆病院勤務医の負担の軽減及び処遇改善に係る措置の影響
◆チーム医療に関する評価創設後の役割分担の状況や医療内容の変化

2.4つの視点
(1)充実が求められる領域を適切に評価していく視点
◆精神入院医療における重症度評価導入後の影響
◆在宅歯科医療及び障害者歯科医療の実施状況
歯科技工加算の創設による影響
(2)患者から見て分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質にも配慮した医療を実現する視点
明細書発行の原則義務化後の実施状況及び影響
外来管理加算の要件見直し、地域医療貢献加算の創設による影響
(3)医療と介護の機能分化と連携の推進を通じて、質が高く効率的な医療を実現する視点
◆回復期リハビリテーションにおける質の評価、がん患者リハビリテーションの創設など、リハビリ
テーション見直しの影響
◆在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況
(4)効率化余地があると思われる領域を適正化する視点
後発医薬品の処方・調剤の状況
(追加)後発医薬品の使用状況調査

現在中医協からは次回の診療報酬・介護報酬の改定(平成24年度)について具体的な情報等は示されてはいないところですが、今回の特別調査実施(案)に基づき、22年度に実施された項目に引き続き23年度に調査される項目については、平成24年度における改定にも何らかの評価につながる可能性もあることから注目を要すると考えています。

詳細な内容については厚生労働省HPを参照ください。

なお、会議資料の内「検-3-2」では、20頁以降に参考資料として各項目の考え方等が示されていますので是非参照ください。

平成23年3月2日協議会議事録及び資料
会議議事録
会議資料

           篠原公認会計士事務所グループ 医療経営かわら版推進室


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