医療福祉経営通信

平成23年度 厚生労働省による税制改正要望事項について

平成22年8月30日に厚生労働省より平成23年度の税制改正要望事項が発表されました。
厚生労働省からは、広く国民全体の可能性を引き出す参加型社会保障(ポジティブ・ウェルフェア)の構築を目指し、「いきいきと働く」・「地域で暮らし続ける」・「格差、貧困を少なくする」・「質の高いサービスを利用する」という4つの目的が達成できるよう必要な施策を推進していく方針が打ち出されており、そのための税制改正要望事項として、医療・介護・福祉・雇用・年金等の60項目について報告されています。
その中でも特に医療に関連する事項として『第4 質の高い医療サービスの安定的な提供』で示されている主な内容は以下の通りです。

(1)医業継続に関する相続税・贈与税の納税猶予等の特例措置の創設〔相続税、贈与税〕

地域住民に良質かつ適切な医療を安定的に提供する観点から、持分のある医療法人の出資者の死亡により相続が発生するなどしても医業の継続に支障をきたさないよう、期限(最長3年間)を定めて持分のない医療法人への移行を進めるものについて、相続税・贈与税に係る納税猶予及び猶予税額を免除する特例措置を講じる。
併せて、持分のない医療法人への移行を進める出資額限度法人については、残存出資者に発生するみなし贈与の課税の判定時期を以降期間終了時等とする取扱いとする。

(2)社会保険診療報酬に係る非課税措置の存続〔事業税〕

医療とりわけ社会保険診療の高い公共性に鑑み、社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置を存続する。

(3)医療法人の社会保険診療以外部分に係る軽減措置の存続〔事業税〕

医療事業の安定性・継続性を高め、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保に資する医療法人制度を支援するため、医療法人の社会保険診療以外の部分に係る事業税の軽減措置を存続する。

(4)社会保険診療等に係る消費税のあり方の検討〔消費税、地方消費税〕

社会保険診療は国民に必要な医療を提供する高度の公共性を有していることから消費税は非課税とされ、医療機関や保険薬局の仕入れに係る消費税については社会保険診療報酬において措置されているところであるが、今後、消費税を含む税体系の見直しが行われる場合には、社会保険診療報酬等に係る消費税に関する仕組みや負担を含め、そのあり方について速やかに検討する。

(5)高額な医療用機器に関する特別償却制度の適用期限の延長〔所得税、法人税〕

医療保健業を営む個人又は法人が取得価格500万円以上の医療用機器を取得した場合に、取得価格の14%の特別償却を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

(6)医療安全に資する医療機器等の導入に係る特別償却制度の適用期限の延長〔所得税、法人税〕

医療保健業を営む個人又は法人が医療安全に資する医療機器等を取得した場合に、取得価格の20%の特別償却を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

(7)平成12年医療法改正による改正後の構造設備基準に適合した病院等への建替えに係る特別
償却制度の適用期限の延長〔所得税、法人税〕

平成12年医療法改正による改正後の構造設備基準に適合した病院・有床診療所への建替えを行った場合の建物について、基準取得価格(取得価格の1/2)の15%の特別償却を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

(8)試験研究費の総額に関する税額控除制度の拡充〔所得税、法人税〕

医薬品・医療機器企業等の試験研究を活性化するため、試験研究費総額の一定割合を税額控除する制度について、控除限度額が30%とされている特例措置等の拡充を行う。

上記以外の要望事項等も含め、詳しい内容につきましては、こちらをご覧ください。
                           篠原公認会計士事務所グループ 医療かわら版推進室


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