厚生労働省から、「新型コロナウイルス感染症による罹患後症状の労災補償における取扱い等について(令和4年基補発0512第1号)」が公表されましたので、その中から給付の取扱いについてご紹介します。
◆具体的な取扱い
(1)療養補償給付
医師により療養が必要と認められる以下の場合については、本感染症の罹患後症状として、療養補償給付の対象となる。
ア 診療の手引きに記載されている症状に対する療養(感染後ある程度期間を経過してから出現した症状を含む)
イ 上記アの症状以外で本感染症により新たに発症した傷病(精神障害も含む)に対する療養
ウ 本感染症の合併症と認められる傷病に対する療養
(2)休業補償給付
罹患後症状により、休業の必要性が医師により認められる場合は、休業補償給付の対象となる。
なお、症状の程度は変動し、数か月以上続く症状や症状消失後に再度出現することもあり、職場復帰の時期や就労時間等の調整が必要となる場合もあることに留意すること。
(3)障害補償給付
診療の手引きによれば、本感染症の罹患後症状はいまだ不明な点が多いものの、時間の経過とともに一般的には改善が見込まれることから、リハビリテーションを含め、対症療法や経過観察での療養が必要な場合には、上記のとおり療養補償給付等の対象となるが、十分な治療を行ってもなお症状の改善の見込みがなく、症状固定と判断され後遺障害が残存する場合は、療養補償給付等は終了し、障害補償給付の対象となる。
また、新型コロナウイルス感染症の労災請求を行う際は、通常の労災申請用紙とは別に以下の書類等の添付が必要となりますのでご注意ください。
・同意書
・使用者報告書(医療従事者か医療従事者以外かで様式が異なります)
発症前14日間の業務内容等を記載。
・申立書(医療従事者か医療従事者以外かで様式が異なります)
発症前14日間の業務外での行動等を記載。
厚生労働省ホームページ
「新型コロナウイルス感染症による罹患後症状の労災補償における取扱い等について」
こちら
福岡労働局ホームページ
「労災補償関係様式」
こちら