かわら版

いよいよ始まる公益法人制度抜本改革

110年ぶりの公益法人制度改革が、いよいよ迫ってきており、本年12月1日から新制度がスタートします。今回の制度改革の主眼は、「明治29年以来続く
主務官庁の公益法人に対する裁量権を改めること」と「民による公益の増進」です。
「裁量権」を改めるために「準則主義」が導入され、透明性と予測可能性が高められました。

3本の法律と政令、府省令、ガイドライン、FAQなども整備され、特例民法法人が公益法人や一般法人への移行認定を申請する場合の「申請の手引き」もそろって、いよいよ各法人が移行申請の具体的準備段階に入ってきました。

民による公益の増進は、主として税制によって応援することになり、たとえば公益認定を受けた法人はすべて「特定公益増進法人」として寄附税制の対象となるなど従前に比較しても民による公益」を力強く応援できるものとなっています。

一般社団法人・一般財団法人制度は、簡便に法人格を取得することを可能としたもので、今日まで中間法人として非営利活動を担ってきたものを含め、今後の非営利活動の担い手となることが期待されています。

現存の公益法人が、一般社団法人・一般財団法人に移行することを選択するのか、公益社団法人・公益財団法人をえらぶのかは、その移行申請の手続きそのものが大きく変わりまた移行後の事業活動も制約をうけますので、慎重に判断しなければなりません。

1.寄付を多額にもらう法人であるため寄付税制の恩恵を受けたい。

2.源泉税の非課税の恩恵を受けたい。

3.収益事業の利益が多額にあり公益事業に繰り入れることによって法人税法上の

恩恵を受けたい。

4.一般法人になると固定資産税が課税されるので公益法人になることによって恩

恵を受けたい。

以上の恩恵が顕著である場合は、是が非でも公益法人になるべきでしょうが、業界等団体で会費収入によって事業がおこなわれている法人などの場合
はあえて公益法人にならなくても差し支えないはずです。会費収入そのものは、収益事業課税の対象ではありませんから税負担の心配はないからです。公益活動
は一般法人であってもできますし、公益法人から一般法人になったとしても格がさがったということにはなりません。

「申請の手引き」もいざ記載しようとすると、かなり複雑です。申請書で求めている記載内容の背景までも理解していないと、とても書けるような代物ではありません。本当に理解している専門家等を見極めて指導を受けてください。


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