かわら版

中小企業の事業承継税制に光?!

「いくら評価が高くても、上場株式であれば換金もできますが、うちの会社の株式では換金はできません。納税のことを考えると、自社株の評価額はなんとかなりませんか?」
オーナー経営者に相続が発生した場合、相続人等と相続税申告の話をするときによく耳にする声です。

このような場合の相続税軽減措置として、現在の税制では自社株評価額を、「当該会社の発行済株式等の総数の3分の2以下に相当する部分につき以下の要件に満たす場合に限り、10億円を限度として、その評価額の10%減額できる」としています。
1.相続開始直前及び開始時に本人と同族関係者で発行済株式総数の50%超を保有
2.当該会社の発行済株式等の総額(相続税評価ベース)が20億円以下であること
3.相続人等が、相続開始時にその会社の発行済株式総数等の5%以上を保有しており、申告期限経過時に相続で取得した株式を引き続き所有し、かつ、役員としてその会社の経営に従事していること。
※ ただし、これは小規模宅地等の特例との選択適用となっています。

しかしながら、現行税制の効果について、2007年版中小企業白書では、事業承継における税負担の問題を述べたうえで、自社株(非上場株式)については、「相続税評価額の10%軽減措置が存在するが、会社の収益に応じて税負担が高額となる傾向にあり、事前に十分な準備を行うことが重要であろう。」と必ずしも十分でないことを指摘しています。

そうしたなか、経済産業省からの平成20 年度税制改正要望事項として、
「非上場株式等の事業用資産の相続税の軽減措置として、既に小規模宅地特例で実現している80%の減額措置を非上場株式等の事業用資産全体に適用し、80%以上の大幅な相続税の軽減を図る。その際、今般の改革の目的が事業の継続・発展を通じた雇用の確保及び経済活性化の実現であることから、軽減措置の適用に当たっては、事業承継者に対して一定の事業継続・雇用確保を要件とする。」旨がとりあげられています。

現段階では、上記の制度が導入されるか否かは明らかではありませんが、事業承継を税制面から大きくサポートできるものとして、今後の動向に注目しておきたいポイントのひとつです。


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