かわら版

グローバル化した世界と日本の税金

(1)法人税 (Netのもうけに課税、金利的世界)

商取引のボリュームが拡大する中で、各国は海外企業との競争の観点から、税金コストを低目に押え、投資を呼び込み、経済を活性化させ競争優位に立
とうという方向を取っている。税の価値原則は公平から効率(投資を呼び込み経済活性化)へ移り、世界経済戦争の中心は法人税の税率競争という感がある。

現状の日本の実効税率は約40%、ドイツ29%、イギリス28%、アジア諸国20%台である。アメリカは40%であるが、投資減税などの優遇措置を活用すると、代表的企業275社の実効税率は約17%と言われている。

10数年前、先進国の実効税率は約50%であったことを考えると、税制の世界的潮流は大きく変化したのである。

(2)資産税 (個人金融資産等に課税、1,600兆円の世界)

ストックやキャピタルゲインに担税力のあることは明らかであり、課税すべきだという考え方が当然化してきている。また、貯蓄から投資へ、間接金融から直接金融へという流れの中で、金融資産所得の税制を簡素で、解りやすいものにする必要がある。

この時注意すべきは、資本の供給の弾力性は労働等と比較して著しく高い。つまり、金融所得は勤労所得よりも税金の影響を受けやすいので、分離して、軽課しなければ、海外へ逃避することが考えられる。金融資産課税もまた、世界の税金競争の中にある。

(3)消費税 (買うことを決めた時に課税、価格の世界)

外国との税率の格差是正のために、法人税等を引下げて国際競争力をつけるには、消費税を引上げて財源を確保しなければならない。世界の税制改革の
流れに遅れをとった状況の中で、日本は海外企業との競争のために税の効率化(法人税率の引下げ、金融一体化課税等)を図ることが急務である。同時に、
849兆円の巨額な国家債務を解決するために、どの程度の規模の政府とするのか、社会保障制度をいかにするのか、などなどの難題に正面から取り組み、国の
将来像を描く必要にせまられている。


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